「世界で最も美しい本コンクール」

このたび、ドイツのライプツィヒで開催された「世界で最も美しい本コンクール」にて詩集『トットリッチ』が栄誉賞を受賞いたしました。世界30カ国567点のエントリーがあり、14の作品が受賞されたそうです。選評をいただきましたので、ご紹介させていただきます。

 

『トットリッチ』選評

ミニマリズムは、表現願望を抑制しようとする禁欲主義と同義ではない。いずれにせよ、この静かに語られる詩の本の特徴は、一見しただけではわからない精巧さにある。わずかな文字や図形で構成されたマット紙のグレーのジャケットは3色で印刷されている。丸みを帯びた背を持つ薄い本のカバーには青みのあるグレーが用いられ、また帯にはさらに微妙に色調の異なるグレーで印刷されている。黄色い見返しと黄色い花布は、灰色の空に射す明るい光の輝きのようだ。
詩は、各ページの上から軽やかなベールの魔法をかけるかのように降りてくる日本語特有の縦書きで綴られ、詩のタイトルは、透かしの技術を用いた装飾的な紙にグレーで印刷され、独自の品質で特別に糊付けされている。
日本語を読むことが出来ないとしても、そのタイポグラフィーの美を楽しむ妨げにはならない。ページの表面には、日本語を解さないことによる意味の空白はなく、むしろその空白が静かなニュアンスを感じさせるものとして際立っている。

 

http://www.nsk.hr/wp-content/uploads/2014/03/List-of-awarded-books-2014.pdf